親が死んだら何をすればいい?やることリスト順番まとめ|死亡直後から10ヶ月まで完全解説

相続手続き

INHERITANCE GUIDE

親が死んだら何をすればいい?

やることリスト順番まとめ|死亡直後から10ヶ月まで完全解説

元銀行員AFP・相続診断士 田中由美が監修

親が突然亡くなったとき、頭の中が真っ白になってしまう方はとても多いです。葬儀の手配だけでも精一杯なのに、役所への届出、年金の停止、銀行口座の凍結、相続税の申告……やることが山積みで、「いつまでに何をすればいいのか」さえわからなくなってしまう。そんな状況に追い込まれた方のために、この記事では死亡直後から相続税申告(10ヶ月後)まで、すべての手続きを時系列のやることリストとして整理しました。焦らず、一つひとつ確認しながら進めていきましょう。

この記事でわかること

  • 親が亡くなった直後から10ヶ月以内にやるべき全手続きの一覧
  • 各手続きの期限・担当窓口・必要書類のポイント
  • 絶対に守らなければならない法定期限(相続放棄3ヶ月・準確定申告4ヶ月・相続税10ヶ月)
  • やりがちな失敗TOP5と回避策
  • 手続きで迷ったときにどこへ相談すれば良いか

全体の流れを7フェーズで把握しよう

相続手続きは「いつまでに何をすべきか」の期限管理が命です。まず大きな全体像を把握してから、各フェーズの詳細に進みましょう。下の表で7つのフェーズと主な手続きを一覧確認してください。

フェーズ 時期 主な手続き 担当窓口
Phase 1 死亡直後〜当日 臨終確認・死亡診断書受取・葬儀社連絡・安置手配 病院・葬儀社
Phase 2 7日以内 死亡届・火葬許可証・葬儀・世帯主変更届 市区町村役場・葬儀社
Phase 3 2週間以内 年金停止手続き・健康保険資格喪失・公共料金名義変更 年金事務所・健保組合・各社
Phase 4 1ヶ月以内 遺言書確認・相続財産調査・相続人確定・銀行口座の把握 法務局・金融機関・弁護士
Phase 5 3ヶ月以内 相続放棄の判断・限定承認・遺産分割協議の開始 家庭裁判所・弁護士・司法書士
Phase 6 4ヶ月以内 準確定申告(故人の所得税申告) 税務署・税理士
Phase 7 10ヶ月以内 相続税申告・納付・各種名義変更完了 税務署・税理士・法務局

※ Phase 5〜7の期限は法定期限です。遅延すると不利益が生じる場合があります。

相続手続きの全体的な流れについては、相続手続きの流れ完全ガイドも合わせてご確認ください。

Phase 1:死亡直後〜当日にやること

親が亡くなった直後は、精神的なショックと慌ただしさの中で、いくつかの重要な手続きが発生します。まずは以下の順番で対応しましょう。

死亡確認・死亡診断書の受け取り

病院で亡くなった場合、担当医が死亡診断書を発行します。自宅で亡くなった場合は主治医または救急隊員を通じて、死体検案書が発行されます。この書類は相続手続き全般で何十枚も必要になりますので、最低でも10枚以上コピーを取っておきましょう。原本は死亡届に使用するため、コピーを各手続き用に使います。

注意点

死亡診断書は原本1枚しか発行されません。死亡届に添付するため手元には残りませんが、多くの行政手続きではコピーで対応可能です。ただし金融機関によっては「死亡診断書原本」を求めるケースもあるため、再発行(有料)の準備もしておくと安心です。

葬儀社への連絡と遺体の搬送

病院からは早期の退出を求められることが多いため、できるだけ早く葬儀社を決定し、遺体を搬送する必要があります。事前に複数の葬儀社を比較検討しておくと安心です。

葬儀社を選ぶポイント

  • 24時間対応かどうか
  • 搬送・安置の費用
  • 総費用の明確な提示
  • 口コミ・評判の確認
  • 担当者の対応の丁寧さ

遺体安置の準備

  • 自宅安置か葬儀社安置かを決める
  • 自宅安置の場合は布団・ドライアイスの手配
  • 宗教・宗派を確認しておく
  • 喪主を決める
  • 菩提寺への連絡

親族・関係者への連絡

死亡直後から葬儀まで、連絡しなければならない相手が多くいます。連絡の優先順位を把握して、効率よく進めましょう。

連絡先 タイミング 伝える内容
近親者(兄弟姉妹・祖父母) 当日中 死亡の事実・葬儀の日程(未定の場合も一報)
故人の友人・知人 葬儀日程決定後 葬儀の日時・場所・形式(家族葬か一般葬か)
故人の勤務先(現職・退職者) 翌営業日 死亡の事実・退職金・未払い給与の確認
生命保険会社 できるだけ早く 保険証券番号・死亡の事実・書類の送付依頼

Phase 2:7日以内にやること

死亡届は法律上7日以内に提出が義務付けられています(国外で亡くなった場合は3ヶ月以内)。この提出がなければ火葬も行えないため、葬儀の前に必ず対応する必要があります。

死亡届の提出と火葬許可証の取得

項目 詳細
提出先 死亡地・届出人の住所地・本籍地のいずれかの市区町村役場
期限 死亡の事実を知った日から7日以内(国外の場合は3ヶ月以内)
提出者 同居の親族・その他の同居者・家主・地主など(葬儀社が代行するのが一般的)
必要書類 死亡届(死亡診断書の左半分に届出人が記入)・届出人の印鑑
受理後 火葬許可証が発行される。火葬後に埋葬許可証となる

重要:死亡届を出すと戸籍が変わります

死亡届が受理されると、故人の戸籍に「死亡」が記載されます。相続手続きでは故人の戸籍(出生〜死亡まで)が必要になるため、死亡届提出後は改めて「戸籍謄本(除籍謄本)」を取得しなければなりません。後でまとめて取得するより、死亡届提出時に窓口で確認しておくとスムーズです。

葬儀・火葬の実施

火葬許可証を取得したら、葬儀社と日程を調整して葬儀・火葬を行います。葬儀の形式(一般葬・家族葬・直葬など)によって費用や日程が大きく異なります。宗教・宗派に合わせた形式を選びましょう。

世帯主変更届

故人が世帯主だった場合、死亡後14日以内に世帯主変更届を市区町村役場に提出します。新しい世帯主が決まっていない場合や、残された世帯員が1人の場合は手続き不要なことも。役場の窓口で確認しましょう。

Phase 3:2週間以内にやること

葬儀が終わったら、速やかに公的機関や各種サービスへの連絡・手続きを進めます。特に年金・健康保険の停止は早めに行わないと、不正受給と見なされ後日返還を求められる可能性があります。

相続手続きのチェックリストを確認する日本人のイメージ

年金受給停止の手続き

故人が年金を受給していた場合、受給停止の手続きが必要です。手続きをしないと年金が過払いになり、後日返還が求められます。

年金の種類 手続き先 期限・注意点
国民年金 市区町村役場 死亡後14日以内
厚生年金・共済年金 年金事務所または共済組合 死亡後10日以内

遺族年金の請求も忘れずに

故人が厚生年金に加入していた場合、配偶者や子などが遺族厚生年金を受け取れる場合があります。受給停止と同時に請求手続きの案内を年金事務所に聞いておきましょう。

健康保険・介護保険の資格喪失手続き

保険の種類 手続き先 期限 必要書類
国民健康保険 市区町村役場 死亡後14日以内 保険証・死亡診断書コピー
健康保険(会社員) 勤務先・健保組合 死亡後5日以内 保険証・資格喪失届
介護保険 市区町村役場 死亡後14日以内 介護保険証・死亡診断書コピー

公共料金・各種サービスの名義変更・解約

故人が契約していた公共料金やサービスの名義変更または解約が必要です。引き落とし口座が凍結される前に対応しておきましょう。

名義変更が必要なもの

  • 電気・ガス・水道
  • 固定電話・インターネット
  • NHK受信料
  • 新聞購読

解約・退会が必要なもの

  • 携帯電話・スマートフォン
  • 各種サブスクリプションサービス
  • クレジットカード
  • 運転免許証(返納手続き)

Phase 4:1ヶ月以内にやること

急ぎの手続きが一段落したら、相続の核心部分である財産の把握と相続人の確定に取り掛かります。この段階の作業が後の遺産分割・相続税申告に直結します。

遺言書の有無の確認

遺言書がある場合、その内容が相続の基本になります。遺言書の種類によって確認方法が異なります。

遺言書の種類 保管場所 開封前の注意
自筆証書遺言(自宅保管) 自宅の金庫・引き出しなど 家庭裁判所で検認が必要(開封禁止)
自筆証書遺言(法務局保管) 法務局 法務局で「遺言書情報証明書」を取得
公正証書遺言 公証役場 検認不要。公証役場で謄本を取得

自宅に封筒があっても絶対に開けないで

自筆証書遺言(法務局以外の保管)を封印されたまま発見した場合、家庭裁判所での検認手続き前に開封すると5万円以下の過料が科される可能性があります。発見した場合は開封せずに保管し、速やかに家庭裁判所に申立てをしてください。

相続人の確定(戸籍の収集)

法定相続人を確定するために、故人の出生から死亡までの全戸籍謄本を収集します。これが最も時間のかかる作業の一つです。

収集が必要な戸籍

  • 故人の出生〜死亡の全謄本
  • 相続人全員の現在の戸籍
  • 相続人全員の住民票
  • 故人の住民票(除票)

取得のポイント

  • 本籍地の役場へ郵送申請可能
  • 広域交付制度(令和6年〜)を活用
  • 法定相続情報一覧図の活用を検討
  • 司法書士に代行依頼も選択肢

相続財産の調査・把握

遺産の全貌を把握するために、プラスの財産とマイナスの財産(借金・負債)を漏れなく調査します。

財産の種類 調査方法 注意点
預貯金 通帳・カード・取引明細を確認 死亡後は口座が凍結されるため残高証明書を取得
不動産 固定資産税納税通知書・登記事項証明書 名寄帳(市区町村)で全不動産を一括確認
株式・投資信託 証券会社からの郵便物・ネット証券ログイン 死亡後は取引停止になるため残高証明書を取得
生命保険 保険証券・生命保険文化センターに照会 受取人が指定されていれば相続財産には含まれない
借金・負債 信用情報機関(CIC・JICC・全銀協)に照会 隠れた借金がないか必ず確認。相続放棄の判断に直結

相続財産の調査や必要書類については、相続手続きに必要な書類一覧もご参照ください。

Phase 5:3ヶ月以内にやること(重要な法定期限)

相続を知った日から3ヶ月以内は、相続放棄・限定承認の申立てができる期間です。この期限を過ぎると、原則として「単純承認」とみなされ、借金も含めてすべての遺産を相続したことになります。

3ヶ月以内の法定期限 — 絶対に守ってください

この期間内に相続放棄または限定承認の申立てをしなければ、故人の借金・負債もすべて引き継ぐことになります。財産調査で借金が判明した場合や、財産の状況が不明な場合は、期限内に専門家(弁護士・司法書士)へ相談することを強くおすすめします。

相続放棄・限定承認・単純承認の比較

選択肢 内容 手続き こんな場合に
単純承認 プラスもマイナスもすべて引き継ぐ 手続き不要(何もしなければ自動的に) 財産がプラスの場合
相続放棄 すべての相続権を放棄する 家庭裁判所へ申述(3ヶ月以内) 借金が財産を大幅に上回る場合
限定承認 プラスの範囲内でマイナスを承継 相続人全員で家庭裁判所へ申述(3ヶ月以内) 財産の状況が不明な場合

相続放棄の詳細手続きは相続放棄の手続きと期限|3ヶ月以内にやるべきことを完全解説をご覧ください。

遺産分割協議の開始

遺言書がない場合や遺言の内容と異なる分割を希望する場合は、相続人全員で遺産分割協議を行います。全員が合意しなければ手続きは進みません。

遺産分割協議の進め方

  1. 相続人を確定する
  2. 財産・負債の全容を把握する
  3. 各相続人の希望を確認する
  4. 協議内容を文書化する
  5. 全員が署名・実印押印する

合意できない場合は

  • 家庭裁判所での調停を申立て
  • 調停不成立の場合は審判へ移行
  • 弁護士に交渉代理を依頼する
  • 専門家の早期介入が解決を早める

Phase 6:4ヶ月以内にやること(準確定申告)

故人に確定申告が必要な所得があった場合、相続人が代わりに準確定申告を行う義務があります。これも法定期限がある手続きです。

準確定申告が必要なケース

申告が必要な場合

  • 事業所得・不動産所得があった
  • 給与収入が2,000万円超だった
  • 2か所以上から給与を受けていた
  • 医療費控除などを受けたい
  • 株式・土地の譲渡所得があった

申告不要の場合

  • 給与のみで年末調整が済んでいた
  • 公的年金のみで収入が400万円以下
  • 所得が48万円以下(基礎控除内)
項目 詳細
申告期限 相続の開始を知った翌日から4ヶ月以内
申告者 相続人全員が連署して提出(または各相続人が個別に申告)
提出先 故人の住所地を管轄する税務署
還付金 医療費控除などで還付がある場合、相続財産として扱われる

Phase 7:10ヶ月以内にやること(相続税申告・名義変更完了)

相続手続きの最終フェーズです。相続税の申告・納付と、各財産の名義変更をこの期限内に完了させます。10ヶ月は長いようで、実際には財産評価・協議・書類準備に時間がかかるため、余裕をもって進めることが大切です。

銀行で相続手続きをする日本人のイメージ

相続税申告の要否確認

相続税には基礎控除があり、すべての人が申告する必要があるわけではありません。まず申告が必要かどうかを確認しましょう。

相続税の基礎控除額

3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

課税遺産総額がこの基礎控除額以下の場合は申告不要

法定相続人の数 基礎控除額 申告が必要な場合
1人 3,600万円 課税遺産総額が3,600万円超
2人 4,200万円 課税遺産総額が4,200万円超
3人 4,800万円 課税遺産総額が4,800万円超
4人 5,400万円 課税遺産総額が5,400万円超

各財産の名義変更手続き

遺産分割協議が完了したら、各財産の名義変更を行います。この手続きが完了して初めて相続手続きの全工程が終了します。

財産の種類 手続き先 必要書類(主なもの) 期限の目安
不動産 法務局(相続登記) 遺産分割協議書・戸籍謄本・印鑑証明書 相続から3年以内(義務化)
預貯金 各金融機関 遺産分割協議書・戸籍謄本・印鑑証明書・通帳 できるだけ早く
株式・投資信託 証券会社 遺産分割協議書・戸籍謄本・印鑑証明書 できるだけ早く
自動車 陸運局 遺産分割協議書・相続人の車庫証明・印鑑証明書 できるだけ早く

2024年4月から相続登記が義務化されました

不動産の相続登記は2024年4月1日から義務化されました。相続を知った日から3年以内に登記しないと10万円以下の過料が科される場合があります。過去に未登記の不動産がある場合も対象となる場合があります。早めに法務局または司法書士に相談しましょう。

相続手続きをどこに頼むかについては、相続手続きはどこに頼む?専門家の選び方ガイドもご確認ください。各種手続きの期限一覧は相続手続きの期限一覧でも確認できます。

やりがちな失敗TOP5と回避策

相続手続きは初めて経験する人がほとんどです。よくある失敗パターンを事前に知っておくだけで、大きなトラブルを避けられます。

失敗1:銀行口座から先に引き出してしまう

「葬儀費用のために」と故人の口座からお金を引き出すと、単純承認とみなされる可能性があります。相続放棄を考えている場合は特に危険です。

回避策:相続の意思を決めてから動く。緊急時は相続人自身の資金で対応

失敗2:遺言書を勝手に開封してしまう

封印された自筆証書遺言を家庭裁判所の検認前に開封すると、5万円以下の過料の対象になります。遺言書の効力自体は失われませんが、手続き上のトラブルを招きます。

回避策:封筒を見つけたらすぐに家庭裁判所へ検認申立て

失敗3:3ヶ月の期限を知らずに過ぎる

借金が多い親の相続でも、3ヶ月が過ぎると相続放棄ができなくなります。後から「知らなかった」という主張は原則として認められません。

回避策:相続が発生したら即座に財産・負債の調査を開始する

失敗4:年金の停止を忘れて過払いになる

年金の過払い分は後日全額返還が求められます。受取口座が凍結されて返還できない場合、別の口座から振り込む必要が生じます。

回避策:葬儀後すぐに年金事務所・市区町村に連絡する

失敗5:相続人全員の合意なしに手続きを進める

長男だからといって、他の相続人に無断で財産を動かしたり、名義変更を進めたりすると、後に遺産分割協議が無効になるケースがあります。

回避策:すべての手続きを相続人全員で確認・合意してから進める

迷ったら専門家へ

相続手続きで「これは大丈夫か?」と迷う場面が出てきたら、すぐに専門家へ相談することが最大の失敗回避策です。早期相談が問題を小さく抑えます。

田中由美からひと言

ある火曜日の午後のことです。50代前半とおぼしき男性が、くたびれたスーツ姿で窓口にいらっしゃいました。「父が先週亡くなりまして……銀行の口座を解約したいんですが」とおっしゃいます。

書類を確認しながら話を聞くと、すでに葬儀費用のために父親名義の口座から150万円を引き出していることがわかりました。「父には消費者金融の借金があるかもしれない」という話も出てきました。私は内心ひやりとしました。引き出しの時点で単純承認とみなされる可能性があり、相続放棄が難しくなっているかもしれない——。

「すぐに弁護士か司法書士に相談することをお勧めします」とお伝えすると、男性は「まだ間に合いますか?」と青ざめた顔で聞き返しました。正直に言えば、状況によっては難しいかもしれない、という答えしか私にはできませんでした。

あの男性の顔が忘れられません。「やることの順番と期限を知っていれば、もっと選択肢があったはずだ」という思いが、この記事を書いた理由です。

— 田中由美(AFP・相続診断士・元銀行員)

手続きで迷ったときの相談先

相続手続きはひとりで抱え込まず、適切な専門家に相談することが近道です。手続きの種類によって相談先が異なります。

悩みの内容 相談先 費用感
不動産の名義変更(相続登記) 司法書士 5〜15万円程度
相続税の申告・節税対策 税理士(相続専門) 遺産額の0.5〜1%程度
相続放棄・遺産分割協議の代行 弁護士 着手金10〜30万円程度
戸籍収集・金融機関手続きの代行 行政書士・司法書士 5〜20万円程度
まずは何でも相談したい 弁護士・司法書士・市区町村の無料相談 初回無料〜5,000円程度

専門家への相談については相続手続きはどこに頼む?でさらに詳しく解説しています。また、相続発生直後に何をすべきかは相続発生後に最初にやることの記事もご参照ください。

よくある質問

Q. 親が亡くなった日に必ずやらないといけないことはありますか?

当日中に必須のことは「葬儀社への連絡と遺体の搬送手配」です。病院からは早期退出を求められるため、葬儀社を決めて搬送の手配をする必要があります。死亡診断書のコピーも忘れずに多めに取得しておきましょう。また、近親者への連絡も当日中に行うのが一般的です。

Q. 相続放棄の3ヶ月の期限はいつから数えますか?

「自己のために相続の開始があったことを知った時」から起算します。通常は親が亡くなったことを知った日です。ただし、相続人の順位によって「知った時」が異なります。たとえば第1順位の子が全員相続放棄した場合、第2順位の直系尊属(祖父母など)は「自分が相続人になったと知った時」から3ヶ月が始まります。なお、やむを得ない事情がある場合は家庭裁判所に期間の延長を申立てることができます。

Q. 死亡後、銀行口座はすぐ凍結されますか?

銀行が死亡の事実を「知った時点」で口座を凍結します。金融機関が公告(新聞・葬儀場など)で知る場合もあれば、遺族からの連絡で知る場合もあります。死亡後すぐに自動で凍結されるわけではありませんが、連絡した時点で即時凍結となります。凍結後は相続手続きを完了しないと引き出しができなくなるため、葬儀費用など緊急の出費は事前に準備しておくことをおすすめします。

Q. 相続人が自分ひとりの場合でも遺産分割協議書は必要ですか?

相続人がひとりの場合は遺産分割協議書は不要です。単独相続となり、協議を行う相手がいないためです。ただし、不動産の相続登記や預金の解約など各手続きでは、戸籍謄本・相続関係説明図・印鑑証明書などは必要になります。金融機関ごとに必要書類が異なる場合があるため、事前に各機関へ確認しておきましょう。

Q. 相続税の申告が必要かどうかわからない場合はどうすればよいですか?

まず基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人数)を計算し、課税遺産総額がこれを超えるかどうかを確認します。不動産・株式などの評価が複雑な場合や、判断に迷う場合は税理士(相続専門)に相談することをおすすめします。初回相談は無料の事務所も多いです。税務署でも無料相談を受け付けていますが、申告書の作成サポートはしてもらえないため、複雑な場合は税理士への依頼が確実です。

Q. 相続手続きを全部ひとりでやることはできますか?

戸籍収集・死亡届・年金停止・銀行の名義変更程度であればご自身で行うことは可能です。しかし、不動産の相続登記・相続税申告・遺産分割協議が複雑な場合・相続放棄が絡む場合などは、専門家のサポートを受けることを強くおすすめします。ひとりで抱え込むことで期限を過ぎてしまったり、手続きのミスが生じたりするリスクがあります。部分的に専門家に依頼し、残りをご自身で行うという方法も有効です。

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まとめ:親が亡くなったらやることチェックリスト

相続手続きは「期限管理」と「順番」が最大のポイントです。以下のチェックリストを印刷して、一つひとつ確認しながら進めてください。

チェック やること 期限
☐ 死亡診断書を受け取り、10枚以上コピーを取る 当日
☐ 葬儀社に連絡し、遺体を安置する 当日
☐ 近親者・関係者に連絡する 当日〜翌日
☐ 死亡届を市区町村役場に提出する 7日以内
☐ 火葬許可証を取得し、葬儀・火葬を行う 7日以内
☐ 世帯主変更届を提出する(必要な場合) 14日以内
☐ 年金受給停止の手続きをする 10〜14日以内
☐ 健康保険・介護保険の資格喪失手続きをする 14日以内
☐ 公共料金・携帯・サブスクの名義変更・解約をする 2週間以内
☐ 遺言書の有無を確認する(封印ものは開封しない) 1ヶ月以内
☐ 戸籍謄本を収集し、相続人を確定する 1ヶ月以内
☐ 相続財産・負債の全体を調査する 1ヶ月以内
☐ 相続放棄・限定承認を検討する(必要なら家庭裁判所へ) 3ヶ月以内
☐ 遺産分割協議を全相続人で行い、協議書を作成する 3ヶ月以内を目標に
☐ 準確定申告を税務署に提出する(必要な場合) 4ヶ月以内
☐ 相続税の申告・納付をする(必要な場合) 10ヶ月以内
☐ 不動産・預貯金・株式などの名義変更を完了する 10ヶ月以内を目標に
☐ 不動産の相続登記をする 3年以内(義務)

この記事のポイントをおさらい

  • 相続手続きは7フェーズに分けると整理しやすい
  • 法定期限は相続放棄3ヶ月・準確定申告4ヶ月・相続税10ヶ月
  • 銀行口座からの先払いや遺言書の無断開封は大きなリスク
  • 年金・健康保険の停止は後回しにしない(過払い返還の義務が生じる)
  • 2024年4月から不動産の相続登記は義務化(3年以内)
  • 迷ったら早めに専門家(弁護士・司法書士・税理士)へ

相続手続き全体の詳しい流れは相続手続きの流れ完全ガイドでさらに詳しく解説しています。各手続きの期限一覧は相続手続きの期限一覧も合わせてご活用ください。

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